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文系デザイナーが1から学び直すFlash+ActionScript

2009/07/25(土) フルFlashサイトは百害あって一利無し?

総論
これもよく言われることですが、月並みな表現ながら「一長一短」としか言いようがないと思っています。Flash化によって、ほんのちょっと動かすだけでも、クライアントやユーザーのデザインに対する印象がガラリと良くなる、ということもあれば、反対に、非常に精密にインタラクション(動きや操作感)を作り込んで、数々のデザイン賞に輝いたようなサイトでも、普通の静的なサイトにリニューアルした後のほうがビジネスとしての実際の利益が上がった、という話も結構耳にします。

その昔、ウェブユーザビリティの権威、Jakob Nielsenというひとが「Flash: 99% Bad」とのたまって数多くのFlash制作者から非難を浴びたことがありましたが、「99%」という数値は、統計的にみれば案外妥当なラインだと思います。全ての企業の数のうち、大企業の占める割合は1%ほどで、残りの99%は中小企業だと言われていますから、大企業がきちんとお金をかけてきちんとした制作者を雇って作ったFlashサイトくらいは、一応「Not Bad」と判断できる、というくらいの数値として認識できるのではないでしょうか。もちろん、有り難いことに意識の高い中小企業や、残念ながら意識の低い大企業、というパターンも無いわけではないので、そこで足し引きはあると思いますが。

ということで、もともと今回の目的は「フルFlashサイトを作りたいというクライアントの要求に応えるべく、そのスキルを獲得しようとしてみる」ということなので、フル Flashサイトそのものが持っている功罪の問題については、敢えて保留にします。突き詰めれば「テクノロジーの発達と倫理の問題」という、全然別次元の難題の一部でもあるでしょうし。

いずれにしても、使いづらいサイトになるべくしない努力をする、というのは大切なことです。WEBのユーザビリティ/アクセシビリティに関する問題には、別の機会に、別の枠を設けて取り組みたいと思っています。(専門の方と知り合う機会があれば嬉しいです。)

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